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さよなら妄想

現実と妄想の狭間で

遠い夏のチューペット

週末から続く猛暑によって頭の回転が落ちてしまっている。今朝は普段読まないヤングチャンピオンの付録が中村静香のクリアファイルだったので、買おうかどうか迷っているうちに電車を逃してしまった。

こういう時はリフレッシュ。暑さでやられた頭を冷やすには冷たい食べ物で身も心もクールダウン。では何を食べればよいか?

子供の頃は決まってチューペットをチューチューしていたものの、幼い頃のある事件をきっかけにチューペットと決別した。 

私は小学3年生の頃から地元のサッカーチームに所属しており、暑い日も寒い日も一生懸命にボールを追いかけていた。ライバルには負けたくない、レギュラーとして試合に出たいという思いもあったが、それ以上にテキトーにプレーしていると雷を落とす監督の存在が怖くて一生懸命にならざるを得なかったのだ。ちなみに監督は戦術やシステムにもこだわっていて、試合前には作戦を細かく説明するタイプ。

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『相手がこう攻めてきたら、お前がこっちに移動して・・・』

『ボールを持ったら逆を見て・・・』

今にして思えば子供に教えるには難易度の高いことを言っていた気もするが、当時は反抗など出来やしない。とにかく短期な監督を怒らせないこと。それが第一。

 

事件が起こったのは今日と同じ暑い日だった。監督はいつものように周辺の石ころを集めて作戦の説明を開始した。

『今日は4−3−3※1な』

※DF4人、MF3人、FW3人のシステム

しかし、私の目には4−3−ではなく、4−3−に見えた。その理由を説明しよう。まず、監督はボールの上に座って説明をしていた。

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石ころを4個並べ『ディフェンスは4人』

石ころを3個並べ『ミッドフィルダーは3人』

石ころを3個並べ『フォワードは3人』

これに加えサッカーパンツ、インナーのトランクスもブカブカだったのか、監督の股間からもう一つ玉が出てきたのだ。それを加えると『フォワードは4人』もう少し正確には4−3−3−で合点が合う。

 

誰もが監督の隠し球の存在に気づいたものの笑うことは出来ない。そりゃそうだ。この数分後に戦うのは夏の大きな大会で、勝てば他の町のサッカークラブとも戦えるし、選手にとっては貴重な財産となる。そんな大事な試合前に監督の隠し球が出てきたぐらいで笑うわけにはいかない。しかし、監督の隠し球を最前線で見ていたキャプテンの肩がビクビク動いており、間違いなく笑いを堪えていた。そんなキャプテンの異変に気づいた監督が『何笑ってんだよ!!!』とブチ切れてしまった!

その時、、、!!

監督の隠し球の後ろからバットがひょっこり出てしまったのだ。。。気づいた監督が恥ずかしそうに慌ててしまおうとすると、普段はあまり話さないディフェンダーの一人が『チューペットだ』と言ってしまい、ついに全員の腹筋は崩壊した。

顔を真っ赤にしている監督の表情は怒りと恥ずかしさで溢れていたが、不思議と笑顔も。試合前にリラックス出来た我々はその試合を見事にモノにする。しかし、勝利の代償は大きく、多くの少年がその後チューペットを避けるようになってしまった。さよならチューペット。

 

あれから20年以上経過しているが、私は未だにチューペットを口にしていない。連日続く暑さの影響で日本全国でチューペットをチューチューしている人が増えているだろうが、あの夏の出来事を体験してしまった私にチューペットをチューチューする勇気はない。それでも、どこかで暑さ解消を求めてチューペットをチューチューする人がいるならば、私は黙って見守りたい。それが「たまたま玉が出てチューペットも出ちゃったよ」事件に関わった者の宿命だと思っているから。

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